後発酵茶製造工程概略:殺青→揉捻→渥堆→復揉→乾燥
青茶などの発酵は茶葉自身の酸化酵素の働きによる自家発酵ですが、黒茶は緑茶とほぼ同じ方法で製茶したあと、湿った茶葉を高温多湿の場所に寝かせ、麹菌の力によって発酵させたお茶です。
黒茶で最もポピュラーなのがプーアル茶。はるか昔から雲南省西雙版納(シーサンパンナ)あたりで生産され、当時はプーアル県に集められ各地に販売されていたことから、プーアル茶と呼ぶようになりました。
一般的に見かけるプーアル茶は、人工的に短期間で熟成させたもので「熟茶」と呼ばれます。これに対して、緑茶の状態のまま固め自然発酵させたものを「生茶」といいます。新しいものは、緑茶や黄茶に近い味わいです。生茶を長い年月ねかせ育て、品質のい良ものがビンテージとなり、珍重されていますが、ニセモノも出回り判断が非常に難しいのでご注意を。当店のプーアル生茶は順調に育っています!
黒茶の多くは様々な形に緊圧した固形茶で、紙や竹の皮にくるまれています。名前によって形や大きさがある程度わかります。
■沱茶(トウチャ・ダチャ)
直径8cmぐらいのお碗の形。1回分を目安にした直径2cmほどの小沱茶もあります。
■餅茶(ヘイチャ・ビンチャ)
直径17cmほどの丸い餅のような形をしている大餅茶や直径10cmほどの小餅茶があります。
■磚茶(センチャ)
磚はレンガという意味。レンガのような形に緊圧されていて大きさは様々です。
温めた茶壷に、高さの5分の1~3分の1ほどの茶葉を入れ熱湯を注ぎ、すぐに一度、茶壷の湯を捨てます(洗茶)。黒茶は必ず洗茶をしてください。再び熱湯を入れ約10秒後に茶杯に注ぎます。特に油っこい食事の後に飲むと口の中がスッキリ。独特の風味が苦手という方は、湯で薄めて飲んでみてください。固形茶の場合も淹れ方は同じです。お茶の層に沿って適量を削ってください。専用ピックもあります。
■雲南七子餅茶(うんなん ななこへいちゃ)
大餅茶。昔は一束七個で売られていたので七子餅茶と言われます。
■雲南沱茶(うんなん とうちゃ)
緑茶で作る沱茶と黒茶で作る沱茶があり、緑茶を原料にしたものが「雲南沱茶」。黒茶を原料にしたものを「雲南プーアル沱茶」といい区別されています。
陳年プーアル茶(ちんねんプーアルちゃ)
油っこい食事のあとにぴったり。口の中がスッキリします。アイスティーにしても美味しい。
プーアル小沱茶(ぷーあるしょうだちゃ)
茶葉を緊圧して直径2cmぐらいの沱茶にしたプーアル茶。
プーアル生茶(ぷーあるなまちゃ)
緑がかった色、香りや味も緑茶っぽい。長い年月を経て深みのある風味に変化する。
雲南七個餅茶(うんなんななこへいちゃ)
直径約19cm、厚さ2.5cm、重さ357gが標準規格。根強い人気の餅茶